一般社団法人香川宅建高松南支部新春研修会2016
毎年この時期に、県下12支部のひとつ高松南支部(多田和照支部長)で、支部研修会が行われています。会場は、伏石町にある「JA香川太田農協」です。伏石町にありながら、太田農協とはこれいかに。高松南支部は総会もこの会場で、支部長曰く「安くやっている」と。
本日の研修は、「広大地」に関する定義から評価から、講師の松岡良幸不動産鑑定士が言うには、税理士の相続税申告に宅建士である皆さん方が首を突っ込んで相続税評価を下げる努力をして差し上げてはどうですかというアドバイスです。
「広大地」を国税庁のホームページで見ると、広大地とは、その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地で、都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるものをいいます。
ただし、大規模工場用地に該当するもの及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものは除きます。また都市計画法第4条第12項に規定する開発行為とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更をいいます。
そして公共公益的施設用地とは、道路、公園等の公共施設の用に供される土地及び教育施設、医療施設等の公益的施設の用に供される土地をいいます。さらに大規模工場用地とは、一団の工場用地の地積が5万 以上のものをいいます(ただし、路線価地域においては、大工場地区として定められた地域に所在するものに限ります。)。
中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものとは、その宅地について経済的に最も合理的であると認められる開発行為が、中高層の集合住宅等を建築することを目的とするものであると認められるものをいいます。この集合住宅には、分譲マンションの他賃貸マンションも含まれます。
具体的に申せば、3,000㎡(900坪)の土地があって道路に接していて、まわりが団地のような戸建住宅が林立する立地であれば、この900坪の土地には建て売り住宅が建つでしょう。そうすると道路、公園等の公共施設の用に供される土地が必要となるでしょう。つまり、潰れ地が出るよね。だからこれを除いて計算して良いですよとなっています。
こんな土地の評価は、通常の評価の40%減で良いですよという国税庁の考えによるものです。だから松岡良幸氏は、(税務署に指摘されて直すのは恥と考えて)通常の評価をしたがる税理士さんと手を組んで、「広大地」になる土地を探してあげて意見書を書いてあげれば、案件では僅かの寸志かも知れないが、大きな信頼を勝ち取れると言います。
確かに国税通達では、宅建士の意見書など斟酌しなくて良いことになっていますが、税理士は広大地(と思われる土地)があれば広大地として申告しなければ、依頼者から損害賠償を請求されることになります。国税庁も、無視は出来ません。
先の900坪が仮に坪20万円の通常評価地であれば、1億8,000万円になります。これが広大地であれば、1億円となり8,000万円の評価減になります。また広大地は、1件の相続にいくつあっても評価減を得ることが出来ます。だから一つ一つ精査する仕事を、手伝いなさいと松岡良幸氏は宅建士のわれわれにアドバイスをします。
相続財産に占める不動産の割合は高く、この評価の正誤によって相続税の納税にも差がつきます。都会ではこの広大地を巡り、納税後の相続税取り戻しも仕事になるほどです。還付請求は、多くの場合納税から5年間です。このアドバイスを顧問先税理士に売り込まなければ、早速やりましょう。
いろいろな面から面白い、年始の大きなお年玉でした。松岡良幸氏の話は、何時聞いても飽きない話術です。自分は不動産鑑定士として税務署から、路線価評価などの仕事をもらっているから言いたくても言えない。みんな頑張れよと正月から目出度い話しでした。