第4903回

何とも情けない化血研や偽有機野菜

秋田市の肥料メーカー「太平物産」は、JA全農=全国農業協同組合連合会を通じて東日本の11の県で肥料を販売していましたが、大半の製品で表示よりも有機質の原料の割合を減らしたり、表示していない原料を加えたりして成分を偽装していたことが分かり、製造が中止されました。

工場長の指示で行ったと言われていますが、何のためにと言われれば、「利益拡大」で、工場長だけの仕業ではないことは容易く想像できます。この偽装が明るみになってから、JA側がすべて回収にまわっているそうなのですが、問題は10年以上前から偽装していたというところです。

食品偽装が相次いで発覚される中、とうとう肥料偽装まで出てきてしまいました。そもそも農林水産省が認めている“唯一の”有機野菜は、平成18年に施行された有機農業推進法に基づいて設けられた「有機JAS規格」の検査認証を受けた農産物だけです。

当然スーパーの店頭などで、「有機」「オーガニック」などと表示されている野菜は、有機JAS規格に適合した野菜だけでなければならないのです。効能を信じて作っていた野菜が有機野菜に該当せずとは、農家があまりにも可愛そうだし、信じて食べていた者も哀れです。

改めて国が認める「有機野菜」の定義をまとめると、種まき又は植え付けする2年以上前から、ほ場(畑)の土に禁止された農薬や化学肥料を使用していないこと。栽培中も、禁止された農薬や化学肥料を使用していないこと。

使用する肥料や農薬は、天然物質又は化学的処理を行っていない天然物質に由来するもののみ。ほ場や施設、用具などに、農薬や化学肥料の飛散・混入がないこと。遺伝子組換えの種を使わないこと。病害虫を防除するのに、農薬に頼らないこと等。

以上の最低条件を満たしていないと、 「有機野菜」「有機農産物」と表示することはできません。現在、有機認定農業者は全国で約1,500軒ありますが、そうした農家から生産された有機JAS規格認定農産物は全体の0.2%と言われています。これすらどうなっているのか、信じられないというのが実感です。

横浜のマンション建設でのくい打ち偽造も、呆れてものが言えないのですが、ここへ来てまたまた血液製剤問題が浮上してきました。私もドイツのVW(フォルクスワーゲン)は、馬鹿なことをしたもんだと蔑視していましたがドイツ以上に日本人の倫理感も、地に落ちたものです。

化血研といえば、一般財団法人です。利益の拡大というより、生産量の確保が偽装の理由だったのですか。国内の、多くのワクチン等を製造していると聞いています。40年に渡り、国の承認を得たレシピで作らず、言うならば自分達の都合で改ざんした方法で作るなど、一番に安全性が心配されます。

加えてこの組織も、あの大騒ぎになった薬害エイズ事件では被告になった団体です。菅直人元首相が、厚生労働大臣であった頃の話しですが、あれで菅さんは調子に乗りすぎたのかも知れません。確かに官民癒着を暴露した、市井のツバメが溜飲を下げた痛快な事件でした。

化血研はあの時の前も、後でも安全性に問題がある誤魔化しをやっていたわけです。とんでもない話しです。東芝の決算数字のいい加減さも、上場企業であの体たらく。監査機関があるのに、「性善説」を理由にしておざなりとしか言いようがない倫理観。

こうして問題が表面化する度に、行政は保身のためにも制度をきつくします。冷静に見ていると、制度化をすればするほど、現実とはかい離しているように見えます。問題解決には、倫理観だけですかね。一層のこと、飲酒運転以上に財産没収市中引き回し打ち首獄門のように、厳罰に処するとルールを極限にまであげるか。

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