部落解放第30回香川県講演会


昨年に引き続き、部落解放同盟香川県連合会が主催する標題の講演会に出席しました。土地の売買の際に、不動産業者が差別につながる調査発言をしたという事例を持ち出し、昨年は不動産業界の認識不足が披瀝された講演会でした。
今年の第1講話では、「プライム事件の経過と課題」と題して、部落解放同盟中央本部中央執行委員の片岡明幸さんの報告でした。2011年11月、東京・プライム法務事務所の関係者5人が逮捕されたことに端を発した事件です。プライム法務事務所は、司法書士事務所ですが、その資格を利用して2万枚の戸籍請求書を偽造したものです。
その後次々と、戸籍情報やら信用情報、携帯電話情報から職歴情報、車両情報までが不正に取得され、全国の探偵・興信所に販売されていたという大事件です。情報取得に関与した者は、行政書士、国土交通省東京運輸支局職員、長野県警警察官、船橋市市民課職員、携帯電話ショップ社員、横浜ハローワーク職員、日本信用情報機構社員と多岐に亘っています。
使われたと思われる案件は、8~9割は結婚相手の身元調査だと言われています。愛知県の総本山の売上げは、5年間で12億超円ですから、少なくても半分くらいは純利益になったと思われます。横浜職安職員(非正規雇用)への報酬は、一件1万円以上で5万人弱の職歴閲覧記録も残っているそうです。
職員の多くは警察官をのぞいて、ほとんどが非正規雇用の臨時職員のようですが、横浜職安では、正規雇用職員が400人働くのに対して、非正規雇用が800人もいるそうです。まず自分ところの雇用からちゃんとせよと言いたいものです。こんな風潮は、実に困ったことです。
また埼玉県の4市で9件の同和地区問い合わせ事件が報告されて、結婚とか土地の購入とかの際に、市役所へ問い合わせがあり、当然答えられないと答えたとの記録の紹介がありました。
防止策として、「本人通知制度」を導入して不正が発覚したケースも報告がありました。本人以外の者が、戸籍等の請求があり交付した後に、本人の事前の申込みがあった人(原則)に、「あなたの戸籍が誰々さんに交付されましたよ」と通知する制度です。まだまだ解決に、時間が掛かる問題ですね。