第2342回

心に染みる野口レポート

野口賢次さんの発行している「野口レポート№146」が届きました。相続争いの解決を得意とする、川崎市に在住する街の不動産屋さんです。親交を頂いて、もう15年にはなると思います。小欄でも度々、登場願っています。

家業のガソリンスタンドを廃業して、不動産業へ転身した野口さんは、麺業を廃止して不動産業界へ転身した私と、よく東京での勉強の機会に出会っていました。アメリカへも、ニューヨークで行われた日米不動産セミナーへご一緒しました。一週間以上、相部屋でした。その節は、ご迷惑をおかけしました。

今月の野口レポートは、姉妹間の確執について、実際の体験談をお書きです。野口さんは、実際に体験した話しか書きません。それがいつも、心に染みるのです。

野口さんは姉の代理人として、妹さんの所へ話し合いに行きます。最初は「けんもほろろ」に追い返されるのですが、人柄の野口さんはそれでもニコニコ顔で、妹宅を訪ねます。野口さんは自分の使命を理解体得しています。「争族」にならないための、知識、見識、胆識をお持ちです。だからいつも、ニコニコ顔でいられるのです。

そうしている内に、妹さんが胸襟を開いて話してくれるようになりました。相続の話しがついて、野口賢次さんの仕事と、彼女ら依頼人との関係も終わりました。ところが10年も後になって、妹さんからの一通の手紙を頂いたそうです。

その中身は、姉に対する幼い頃からの恨み辛みが詳しく具体例で書かれてあったそうです。これはまずいと思った野口さんは、以下のような手紙を書いて、出したそうです。

亡くなったお姉さんを許してあげたらどうでしょうか。今まで辛い思いをされたことは十分承知です。人を恨みながら死んでしまったら、遺恨は来世まで残りまた自分に還ってきます。

恨みはどこかで断ち切らねばエンドレステープとなり、永遠に続きます。そうは言っても気持ちは簡単に切り替えられないかもしれません。だが、お姉さんを許してあげてください。仏壇に手を合わせ、嘘でもいいからお姉さんを許すと言ってください。毎日続けていると本当に許せる気持ちになります。

人に言えないご苦労、言葉で表せない辛さはお察しします。大病を乗り越えたことは、このまま恨みを残して死んではいけないと、天が今しばらく寿命を与えくださったのです。

勝手なことを書いてしまいました。お許しください。だが、このままでは御自身が不幸で終わってしまいます。原因はすべて御自身の心のなかにあると思ってください。野口賢次 拝

真理は同じだと感心しました。因果応報の法則です。そして妹さんからは、「70数年来、一時も頭から離れなかったシコリが取れ、気持ちが楽になりました」という手紙が届いたそうです。

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