第2235回

アーバンコーポレイション破綻

お盆休みと浮かれて、北京五輪や第90回全国高校野球選手権大会を、ビールを飲みながらエアコンのよく効いた部屋で、大型液晶テレビで観ています。

自宅でパソコンを開く癖は、いつものことですが、そこに書かれている報道には、一瞬わが目を疑いました。東証一部上場の不動産会社アーバンコーポレイション(本社・広島市)が、13日東京地裁に民事再生手続き開始を申立て、受理されたということです。負債総額は2,558億円。上場企業で今年最大の経営破綻です。

米サブプライム住宅ローン問題の影響で不動産市況が低迷し、金融機関のアーバンコーポレイションへの融資姿勢が厳格化したのが破綻の理由と言われています。

東証での記者会見で房園博行社長は、「3月ころから金融機関からの資金調達が厳しくなった」と述べ、資金繰り悪化などを要因として挙げている。しかし上場会社の資金繰りが、僅か5ヶ月ほどで、破綻するまで悪化するものですか。にわかに信じられません。

過去に、米サブプライム住宅ローン破綻の影響が限りなく広がると小欄でも書きましたが、日本の景気の後退期入りが濃厚となるなか、不動産業界では今年に入って、ゼファー(7月に900億円超の負債で経営破綻)などの経営破綻が続いており、苦境ぶりが際だっています。

「今年に入ってから外資のファンドが急激に物件を買わなくなった。不動産の値段が下がったと言うより、買い手が全くいなくなるという異常事態だった」。とはゼファーの社長談。

あわせて国内の銀行も、急速に不動産業に対する資金供給を絞っている現実があります。貸し渋りから、貸しはがしなど、93年のバブル経済の崩壊と酷似しています。

大手3銀行グループの08年3月期末の不動産業に対する融資残高は、全体の貸し出しが増える中、減少に転じています。

資金繰りが行き詰まって倒産する不動産会社が続出していることから、金融庁は7月「金融円滑化ホットライン」を開設して、貸し渋りへの対処に乗り出しています。

しかし実体は、「融資先への査定が甘いと言い続けてきたのに、ここへきて急に『査定が厳しすぎる』とは言えないのが実情。つまり、93年のバブル崩壊の反省から金融庁は、融資を増して不動産会社を救う体をとっているだけで、現実は「自然」に任せているのが実体。

サブプライム住宅ローン破綻も、今回のミニバブルの崩壊も、解決策は不動産価格の上昇です。しかし現実は、投げ売りが不動産価格の下落を招き、不動産会社の経営をさらに苦しくするという悪循環が起こっています。

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