第8455回

沖縄尚学夏初優勝だが春の選抜高校野球大会は過去2度優勝

第107回全国高校野球選手権大会最終日は23日、甲子園球場で決勝が行われ、沖縄尚学(沖縄・那覇)が日大三(西東京・町田)に3-1で勝って初の頂点に立った。春の選抜大会は1999年と2008年に優勝しており、3度目の甲子園大会制覇となる。沖縄尚学は私立の中高一貫校で、生徒数は男女ともに約500人。全校生と1000人となると、大都市を除けば、大規模校の一つになる。

今は昔、「東北と沖縄チームにあたればまず一勝」とわれわれ世代はほくそ笑んだものだ。今更言うことでもないが、沖縄勢は強くなった。昨今言われている県外からの『外人部隊』も、少ないと聞く。沖縄水産崔監督、興南高校など沖縄には『沖縄尚学』と肩を並べる高校も少なくない。今日の対戦相手の日大三も、全く遜色のない活躍だった。準優勝おめでとう。

一回裏、日大三が1点リードした時は、これで日大三が大差で勝利すると私も思いました。戦前の打率は日大三が沖縄尚学を大きく上回っており、沖縄尚学は先発に2番手の新垣有投手を起用している。しかし裏を返せば、初回1失点止まり、先発が踏ん張った2回には沖縄尚学が追いつき、1-1のイーブンに戻した。結果先発新垣有右腕が、八回途中まで強打の日大三を6被安打1失点に抑えた。比嘉監督も勝因の第一に、新垣有投手の力投を挙げている。

高校野球も投手力8割と言われるが、比嘉監督は自らが投手として優勝を経験していて、投手の育て方に長けているのかもしれないが、2年生の二人の投手を上手く競争させ、エースは末吉ながら成長著しい背番号10の新垣有投手を先発に起用。さらに心配されていた初回失点ながらも、選手の成長に夢を託した。多くの指導者が選手の失策を叱責するが、生徒も一生懸命臨みながら失策してしまう。エラーは仕方ない、その代わりファインプレーもあるではないか。

監督は自分が出来たことを生徒に求めないことだ、今はもう出来ないかもしれない。比嘉監督は甲子園優勝投手、それでいて決してそれ以上を求めないのだろう。あくまで、人間らしい人物、教育者だと思う。指導者は調子が良い選手より、悪い選手に気を配るべきではないか。また調子が良いときも試練時と考え、決して傲慢にならない。教育者に徹し、野球は教育の一端だと言うことを忘れてはならない。日大三のデットボールへの抗議は、あれくらいが、観ているモノを和ませる。それは、ベンチ内の選手にも伝わる。起きたことは仕方がない。

今大会は、暑さを避けるために試合を午前と夕方に分ける『朝夕2部制』が序盤の5日間で実施された。雨やアクシデントで、試合終了時間が23時前までに延びたこともあったり、反発力を抑えた新基準の金属バットの採用などで、各高校の出費も加算した。規格に合致したバットしか使えず、1本3~5万円もするそうだ。改革を続け、来春からDH制の導入が諮られる。それより何より、広島広陵高校の2回戦不戦敗が総評でも触れられた。高野連の野球は教育、暴力は絶対許さない姿勢が貫かれた象徴的出来事だったと思います。

今大会の累計入場者数は72万余人で、全席指定となった第104回大会以降で最多となった。昨年大会は67万人、また決勝の観衆は4万5千人で、104回大会以降で最多を更新した。104回大会は仙台育英が下関国際に8-1で勝利し、試合後のインタビューで、須江監督は涙ながらにこう語りました。「青春って、すごく密なので」この言葉は、コロナ禍で制限された高校生活を送った選手たちへの深い思いから生まれたものでした。優勝旗が初めて白河の関を超えた、あの大会です。

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