第3903回

TPPには反対です

小欄で以前にも書きましたが、私はTPPに反対です。私だけでなく、勉強すれば日本人あまねく反対することだろうと思います。正式名称はTrans-Pacific Partnership(略してTPP)という。別名、Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement。日本語で表記の場合は、環太平洋戦略的経済連携協定となります。

日本ではアメリカ中心の協定のように言われていますが、アメリカでは議会承認がされていません。アメリカでは外交貿易に関する事項は、大統領ではなくて議会が決定します。オバマ大統領は積極派のように言われていますが、成熟国のアメリカも冷静に考えれば、得るものより失う物が多いように思います。

もともとは2006年に、環太平洋というより南太平洋沿岸の小国がはじめて、それにアメリカが荷担したものです。WTO国際貿易協定より縛りがきつく、国の制度まで変えてしまう恐ろしい代物です。最も訴えがなければ平穏ですが、外国企業が日本政府を訴えるようなこともあり得ます。

例えば、日本での住居表示では英語圏の市民は読めません。従って不利益を被ったから日本政府は、その代償を支払えと例えば訴えられたら、恐らく日本政府が敗訴するだろうと言われています。そんな馬鹿なことがあるか、しかしこれがあり得るのです

一般的には、関税の撤廃により貿易の自由化が進み日本製品の輸出額が増大するとか、整備・貿易障壁の撤廃により、大手製造業企業にとっては企業内貿易が効率化し利益が増えるとも言われています。また鎖国状態から脱しグローバル化を加速させることにより、GDPが10年間で2.7兆円増加すると見積もられています。

デメリットとしては、海外の安価な商品が流入することによってデフレを引き起こす可能性がある。関税の撤廃により米国などから安い農作物(特に米)が流入し、日本の農業に大きなダメージを与える。食品添加物・遺伝子組み換え食品・残留農薬などの規制緩和により、食の安全が脅かされる。医療保険の自由化・混合診療の解禁により、国保制度の圧迫や医療格差が広がると危惧されています。

言われているように、貿易障壁程度で終わる制度ではないのです。本質を良く理解し、正しい判断をすることを求めます。アメリカも大統領は国内問題を抱えていますから、その閉塞感から脱却することを目指しています。しかし議会は、冷静です。「対米追随路線」と言っても、アメリカすら2つに割れているのです。

安倍晋三首相が訪米し、大きな成果があったと日本の新聞では報道されていますが、ワシントンポストの扱いは、「日本から安倍晋三首相が来た」という実に小さな報道に過ぎません。アメリカのアジアでの関心は、もはや日本ではなくて中国なのです。中国に配慮しているのです。

いずれにしても国の制度まで変えかねないTPPに、私は加盟する必要はないと思います。単なる関税の撤廃程度に考えていたら、とんでもないことになります。後進国は、外国企業を呼び込みたいのです。ごきぶりホイホイのようにつられていったら、辛いものがあると私は心配します。

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