金子修介監督作品百年の時計


髙松琴平電気鉄道(コトデン)開通百周年を記念した、オール香川ロケのご当地映画が完成し、地元先行上映が先月20日から続いています。髙松→女木島→屋島→仏生山→綾川→宇多津→善通寺→琴平と県内ロケで、見たことのある風景が大型スクリーンに浮かび上がります。
この映画とは関係ないのですが、映画館のスクリーンは性能が良いのですよ、ご存じですか。私は数年前にライオンズクラブのチャリティ・アクティビティーで、コンピュータ映像を、ホテルなどが使用しているスクリーンと映画館のスクリーンの両方に、別々に投映したことがあります。あまりにもその差の違いに、驚いたものです。
映像もさることながら、映画館の音響も、きっと驚くほど性能が良いのでしょうね。先の機会では、映像だけで音声はありませんでした。いやー映画館ってすばらしいものだ、少々高いのは許容範囲だと思ったものです。
物語は、長き人生を旅してきた芸術家が、心につかえていた若かりし頃の「過去」と向かい合おうとする姿を通し、「人生の豊かさ」を描き、それを見つめる主人公の内面の成長と支える家族との絆を描いた作品です。同じコトデンをモデルにした先の「猫と電車」とは、ひと味違った作品にしつらえられています。
「百年の時計」は、「普遍的な愛」と「家族の絆」を観る者の心に訴えるとともに、あらゆる世代の人々に「生きる活力」を与える作品に仕上がっています。私のような映画音痴は、芸術の域まではとても理解できませんが、何だか回想シーンだけを観ても、これまでと少し違うイメージがしました。
あなたの時計は、一度でも大事な人と至福の時を刻みましたか?上手い問いかけで、次のシーンはあなたを至福の気分に誘います。地元のコトデン仏生山工場や仏生山駅前の宮武製麺のうどんが登場したり、琴電沿線で繰り広げられるロケでは、エキストラーも地元住民です。
弊社社員からは、あの主人公神高涼香の住んでいる家が、インターネットを介して売りに出している中古住宅だと聞かされて、そうだあの田舎の家だと、ミッキー・カーチスと井上順のギターとハーモニカの合奏にも文句が出ないだろうと納得しました。ただしあの家の近くにコトデンの駅はなく、流石に映像のマジックです。
コトデンがスポンサーで作らせたというイメージがありますが、恐らく逆で、鉄ちゃんファンの多いコトデンを金子修介監督が作品に上手く使った「百年の時計」だと思います。「懐中時計」は、現役の電車運転手が使っている時計をオーバーラップさせています。古くても役に立っている、私のことかもしれません。