近畿定期借地借家権推進機構第15回通常総会


全国で定期借地借家権推進機構が、都道府県単位で発足しています。徳島県も愛媛県も発足しました。香川県は早く、四国定借機構として発足しています。東北仙台にも、大震災の前に発足しました。
定借と言えば、不動産鑑定士の「塩見宙」氏と不動産コンサルタント「小山茂雄」さん、そして定借伝道師とみずから名乗る愛知県安城市の㈱未来住建部長速水英雄氏らが浮かびますが、今年になってから現場は元気です。
公共団体が所有する土地を、民間に定期借地権で貸し出す事例が増えてきました。国が東京都ではじめたものですが、東京でスタートしたら、全国に波及するのはそんなに時間はかからないと思います。
公共団体は、「今は安いから売却しない」と考えているようですが、売ればすべてが解決するというこれまでの行政機関の考え方も、私は如何なものかと考えていました。その後の見極めも、「売ったものだから関係ない」とばかりに、無関心を装っていました。
今全国的に注目されているのが、東日本大震災で壊滅的被害を受けた自治体の動きです。公的機関が所有する土地を探して、1時間も通勤通学にかかる土地に「仮設住宅」を建設しています。
仮設であればもっと利便性の高い、通学通勤や生活に至近な場所に、仮設住宅を作ればいいのではないですか。ゴミ処理場は、民間の農地を利用しはじめたというニュースは流れてきていますが、ゴミ置き場が借地で良いのであれば、なぜ仮設住宅が借地でいけないのでしょうか。
私は成田空港の実情をみても、30年もかかって国際空港が完成しない現状は、どうみても異常だと思います。一坪地主が、自己主張をしすぎて空港は初期の計画をまっとうできなかったのだと私は思います。
所有権は、民法第206条に、所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。と書かれています。土地で言うと、所有者の考え1つでどうにでも出来るというものです。
売ることも出来るし、売らないことも出来る、公共の福祉に供するといいながら、エゴがまかり通るわけです。土地を聖地と考える私が言うのはおかしいのかも知れませんが、私はもっと所有権を狭い自由権と考えてはどうかと思っています。
土地は公共財です。公共の利益のためにこそあるべきもので、私的自由権は、公共の福祉の為であれば、制限されてしかるべきだと日頃から考えています。先の成田空港などは、私から言えば、それほどまでに自己主張するのはよくないと考えています。
道路なども、宅地造成の際に、開発道路とか位置指定道路を築造して宅地を販売します。その後も道路には一定の制限がかかります。当然のことです。所有権があるといいながら、元の地主が好き勝手出来るとしては大変なことがおきます。
それでいて、自治体はその道路を市道や町道にしません。固定資産税はかろうじて免税です。みんなが使う物だから個人の権利を制限しながら、それでいて公共財ではないのです。
従って、家を建てるのは何の制限も受けませんが、下水道や上水道を付け替える際には、所有者の同意が必要です。所有者が死亡していてら、相続手続きをしてまで、その人の意思を確認します。
そんなことを考えれば、定期借地権は理想的です。必要なだけ借りて、いらなくなったら返せばいいのです。その契約期間は、法律で守られています。その間に合意した地代を授受します。
土地は必ず値上がりするという「土地神話」は、もう十数年前に崩れました。現場を知る人間としては、人口が増えない限り、土地は必要でないし、よって地価は上がりません。東日本大震災を舞台にして、土地の本来の価値が見直されたらいいなと願っています。