第2740回

2010新年あけましておめでとうございます

今年最初の「社長日記」です。365日書くと言ってしまって、もう数年になりますが、毎日覗いてくださる読者もいて、有り難いと感謝しております。

今日は、香川県宅地建物取引業協会会報誌に掲載した原稿を転用します。

新年明けましておめでとうございます。今号は新年号ですから、ちょっと気分を変えて「初夢」的発想の、近い将来へのありたい姿像を考えてみたいと思います。少々御神酒も残っていまして、話しが大きく膨らみすぎましたら何とぞご容赦のほど、お願い申し上げます。

さてテーマですが、それは「電気自動車」です。最近私の身の回りでも、「電気自動車」の話題で持ちきりです。おそらく2020年には、自動車はすべてと言いたいところですが8割は、「電気自動車」に変わっていると思います。

鳩山由紀夫首相の提唱するCO2の削減目標が25%ですが、自動車がすべて電気で動くとなれば、削減は可能となります。昨年秋から「エコカー減税」で、トヨタも日産も三菱自動車までもがV字回復をしています。しかし減税措置が無くなれば、若者の車離れと同様に、どの世代でも新車の購入はほとんど無くなると思います。

これが電気自動車になればどうなるでしょうか。超高級車を除いて、まず価格は下がるでしょう。エンジンや変速機がいらなくなると、自動車部品は現行の1/10でいいと言われています。9/10の部品がいらなくなる訳です。恐ろしいまさに21世紀の産業革命です。

自動車産業は、国内製造業の生産のおよそ20%、働く人の数は全就業人口の8%の515万人もいます。この人達全てが直ちに失業するとは考えられませんが、確かにいらなくなる部品、それを製造しているメーカー、そこに働く人の変革は避けられません。それでもタイヤや前照灯、フロントガラスから数多くの小型モーターなどはそのまま残ると思います。しかしその残る比率は、今の私には想像が付きません。

そして高熱を発することが無くなることから、すべてが鉄という発想もなくなります。シャーシーなどのフレームは鉄のままかもしれませんが、多くの部品がプラスチックなどに変わると思います。

ところで昨年11月に、三洋電機が「充電池システム」の量産化を発表しました。電気自動車の心臓はモーターですが、血液や臓器は電気やそれを備蓄する充電池、つまりバッテリーですね。モーターは新幹線でも動かす水準にある技術ですから、形状を変えてトルクを生み出す改良は比較的早いと思います。問題は何度も言いますが、バッテリー性能ですね。

より小さく軽量で、大容量の充電放電が短時間で出来るバッテリーが不可欠です。それも昨今のインフルエンザワクチンのように大瓶1つでなくて、小さな小分け物がまとまって沢山入っていると交換が簡単になります。

こうなるともはや電気自動車は、「家電」の範疇になります。世界中で大中小のメーカーが林立して、群雄割拠がはじまると思います。どこの国のか、どこのメーカー製かを問わなくなって、少なくても既存のトヨタ・日産・ホンダの優位性は続かないと思われます。

大変な産業革命が起こりそうです。化石燃料の枯渇に合わせて、人類は次のエネルギーを求めて革命をおこそうとしています。

では現存する「ガソリンスタンド」はどうなるのか。残念ながら今の機能のままでは、間違いなくいらなくなります。立ち寄って「充電」するという客はいなくなります。どこかでバッテリーを交換して、直ちに再出発というスタイルになるでしょう。

そして充電という機能を求めるのは、スーパーマーケットや買いもとめ店の店先でしょう。数十分の時間があれば、満充電も出来るかもしれません。少なくても半日のエネルギー量は補給できるでしょう。

また家電の一つになる自動車は、昼間充電することから自宅放電、つまり昼間走行時に蓄電した電気を家へ供給するまでになるかもしれません。こうなると、昼間は太陽光発電、夜はマイカーからの供給で、電力会社から購入する電力量は激減します。国策としての電力業界のあり方も様変わりします。これはまさに21世紀の社会革命です。

ここでわれわれ不動産業者が注視すべきことは、アパートマンションでの充放電設備です。便利なものが開発されると思いますが、自宅につなぐことを考えれば、賃貸住宅も戸建てが主流になります。家の周りに、価格が安くなることから3台4台の自家用車が駐車するようになります。自動車から電気の供給を受けるとなると、「どこかのコンセント」というわけにはいきません。自動車がセキュリティー装置、つまりハイテク家電の横綱になる日もそう遠くはないようです。今年の初夢でした。えっ悪夢ですか。

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