今年最後の盛和塾稲盛和夫塾長例会




今年最後の塾長例会が、東京品川で開催されました。全国から944名の参加です。稲盛和夫塾長は、「金融危機の影響で、今日の経営が大変な塾生もここに来られていると思います。従業員とその家族を守るのが経営者の役割です」と、いつもより一層厳しい言葉で講演がスタートしました。
人類が誕生して700万年、最初は狩猟採取の生活をしていました。自然の掟に逆らっては生きていけない「生物圏」での生活ですね。
やがて人類は農耕牧畜をすることで、人間の意志を持って生きていけるようになりました。「人間圏」が出来ました。
そして人類は200数十年前に、「産業革命」と呼ばれる「内燃機関(蒸気機関)」を発明し、自然を征服して、近代文明を作り出しました。
その後科学技術の発展がすすみ、大量生産、大量消費が善とされてきました。
ここに「地球環境問題」がおこります。有限資源の枯渇、もっともっと豊かな経済社会を作りたいと焦ったことで、金融危機・全産業の危機を迎えることになってしまいます。人類の抱いてきた幻想の崩壊です。
2050年、世界人口は100億人を突破すると言われています。水・食料・エネルギーは足りるのですか。かつてエジプト中東の古代文明は、忽然と消えたではないですか。
このような危機的時にあっても、「心を高め、経営を伸ばす」のです。経営は利益の追求ですか、「利他の心」を持って日常の経営としてあたらなければならないのです。
自分さえ良ければ何をしても良いという利己的考えは、捨てなさい。「足を知る」、これまでの生き方の大転換の時です。このままでは滅亡の道をひた走りに走っています。
経営者の誤魔化し、金融危機の原因等に、制度に不備、ルールに不備があったという意見がありますが、「制度・ルール」では決して解決する問題ではないのです。どんなに厳しくしても、悪いことをしようとする者がいたら、防ぎきれないでしょう。
「動機善なりや、私心なかりしか」、良きことを貫く心を持ち続けるのです。
近江商人の教え「三方よし」を求めて、一つ事コツコツとやり抜いて、今回の金融危機を生き抜きましよう。