第2289回

盛和塾稲盛和夫塾長と行くUSAその八・近くで見た稲盛塾長

稲盛和夫という人は、どう考えてもこの世の人間とは思えないのです。ある種の宗教家ではあるのですが、1997年には臨済宗妙心寺派円福寺にて得度を受け、各地で托鉢・辻説法も行っています。一口に言って、右手にそろばん左手に哲学を持ち、駄馬に乗って世界を歩き回るビジネスマンというイメージです。

私も多くの塾生と同じように、本を読みながら、是非この人の生(なま)の話しを聞いてみたいと、門を叩いた次第です。まだ1年半の、新米塾生です。それだけに、一日でも早く塾長の教えをわが経営に生かせるように、猛勉強中です。全従業員の物心両面の幸福を追求するのです。

「利他の精神」「足を知る」「六波羅蜜の修行」と言いながら、「売上最大経費最小」「値決めは経営」「誰にも負けない努力をする」と刀を返し、京セラグループだけで売上1兆3千億円、1千5百億円の利益を上げています。24年前に創業したKDDI1に至っては、3兆6千億円を売上、経常利益4千億円と、いずれも経常利益率10%を越えています。

利益は従業員の為と考えて大いに儲けて、常に「動機善なりや私心なかりしか」と自問しながら、六つの精進を49年間続けておられます。そして一度の赤字決算もないのです。経営者から言うと、「あり得ない」のです。

この怪物に、機内で読んで終わった本を、表紙もついていないのにプレゼントしました。表紙は会社にあります。私はいつも、表紙・帯なしで持ち歩いています。本は、無農薬でリンゴを作った青森県の小林さんの苦労話しです。どこか稲盛塾長と、被るところがあります。

機内で新聞をお読みでしたから、「よろしければお読み下さい」と差し上げました。後日聞くと、半分まで読んで大変面白いので、日本へ着くまでに終わりたいとのお言葉でした。

稲盛和夫という人は純粋で、素直で、それでいて「やんちゃ心」を持つ、人間の魅力に溢れたお人です。

ということでちょっと前に行った、盛和塾稲盛和夫塾長と行くUSAはおわりです。明日からは、1万円割れの株価など、いつものパターンにかえります。

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