ネットバンク荒らし暗躍・海外サーバー経由巧妙、追跡も限界
新聞によると、昨年京都市内の男性が、ネットバンキングで現金を引き出されそうになる事件が発生し、京都府警が捜査したところ、海外のサーバーを経由して何者かが本人になりすまして別口座(都内の銀行口座?)に預金を送金し、さらにこれらの口座からの、現金引き出し役をネットで「公募」するなど、新規の手の込んだ犯罪が未遂で終わったことが報道されています。まったく姿を隠して、犯罪が完結する恐ろしい時代です。
国境の壁にも阻まれて犯人の正体はつかめないままで、府警幹部は「ネットバンキングは利便さの裏側で、国際的な犯罪集団の標的にされている」と警鐘を鳴らしています。
男性のパソコンは、保存された情報を外部に送る「トロイの木馬」系ウイルスに感染しており、ネットバンキングのIDが海外サーバーに送信されていました。
犯人は、ネット接続中の他人のパソコンに不法侵入して、一時的に乗っ取っては次のパソコンに侵入することを繰り返し、最終的に盗んだ男性のIDでネットバンキングにログインしたものと見られています。
この類の犯罪には、「サイバー犯罪条約」の加盟国を増やし、国境をまたいだ通信ログ(通信記録)の保全や差押えなどで協力し、増え続けるネット犯罪を取り締まるハイテク捜査の武器を共有すべきです。
わが社でも、恥ずかしながら過去にハッカーに、ファイアウォールを破られてサーバーに侵入された苦い経験を持ちます。訳のわからぬままに、危うく犯人にされそうでした。
3組織の警察官が、総勢20名ほどで開店前に押しかけてきました。ネットバンキングはしていませんからその手の被害はありませんでしたが、犯人(複数犯?)はわが社のサーバーコンピュータを踏み台にして、善からぬことをしていたというのです。
わが社のサーバーログを見ても、入ってきたIDは犯人以外のものである可能性が高く、出て行ったIDはわが社のもので、犯人が社内にいると思われても仕方のない状況でした。
結局全社員のコンピュータとサーバーを強制捜査されましたが、事なきを得て、押収されずに終わりました。その後は2重に3重にセキュリティーを強化して、今では専門の業者に定期監視をお願いしています。
こんな苦い経験を持つ私は、新聞報道を見て、これはますます「踏み台」にされているコンピュータが増えていると、背筋が寒くなりました。わが社の場合でも、まず「サイバーテロ対策専門官」が数人でサーバーを確保しました。そしてのぞき込んでいました。この人らはわかっている人だと、私にもわかりました。
最近思うのですが、犯罪が国境の壁を簡単に越えて発生しています。また昨今の事件は、都道府県にまたがって発生しています。国と国の境はともかくとして、日本の中だけでも、アメリカ連邦捜査局(FBI)を真似た組織が必要になっているのではないでしょうか。
全国に整備が進むNシステム(道路に設置された自動撮影機)やDNA鑑定などは、犯人検挙に大いに役立っていると思います。科学捜査ができないと、陪審員制度の裁判には勝てません。入国の際に、外国人に指紋の照合を強要するのは当然です。
私は国民全員が、国民生活番号を持ち、指紋とDNAの提供をしてでも、これからの犯罪抑止に協力をしないと、日本人の犯罪者もありますが、外国からの犯罪者に好きに遊ばれ、治安の悪い国になってしまいます。
権利と義務は表裏一体であることを、国民は忘れてはいけないと思いますが、如何ですか。