夜の銀座の資本論by浅川夏樹

植本義明前会長が、全宅連総会の後で、「銀座」へ連れて行ってくれました。とは言っても大勢で行く銀座ですから、座って4万円などという高級クラブではありません。そして最後は並木通りの新橋駅寄りの、「稲庭うどん」の店へ行くのが定番でした。
ところで最近読んだ軽い本が、「お金にモテる人になる」と副題の付いた、標題の本です。2007年12月10日中公新書ラクレからの新刊です。著者が銀座のクラブママとしてみずから体験したことが、多少の創作を加えてまとめ上げられています。
「第1夜・クラブへようこそ」では、「未回収リスク」について書かれています。銀座では一見客は入れません。馴染みか紹介客ですから、かならずホステスさんがつきます。お客様のツケは、60日以内に振込がないと、全額そのホステスさんの給料から天引きされるのです。
「第2夜・夜の銀座は信用取引」では、銀座では担保も証文もなく、すべてが信用取引。タクシー料金さえも、店に付けて現金はいらないと書かれています。
「第3夜・夜の銀座は見栄の世界」では、呉服屋さんも信用取引で、気がつけば呉服屋のツケが2,000万円もあったと、著者の経験が書かれています。
「第4夜・夜の銀座は二流を一流にする」では、「褒め上手は育て上手」の例が書かれています。「お客様の悪い癖は、あえてその部分を、「逆から」ほめたりいたします。」要するに、人の陰口ばかり言う人には、「あなたは大変な立場にいるのに、他の人と違って、上司や同僚の悪口を言わないところは素晴らしい」とお伝えするのだそうです。
「第5夜・夜の銀座のポートフォリオ」で、ポートフォリオはもともと「書類ケース」の意味で、金融界では異なる性質の金融商品を組み合わせることから、銀座でも、①容姿端麗ホステス②話題豊富なホステス③癒し系のホステス④悩殺系ホステスの4タイプの女性が店に必要と書かれています。
「第6夜・夜の銀座のリスクマネージメント」では、リスク分散は鉄則、10人の客で1,000万円稼ぐのと、1人の客で毎月1,000万円稼ぐのとでは、リスクが違うのです。
「第7夜・ナンバーワンは美人が絶対条件か?」では、美人は必要条件で、絶対条件ではないとか書かれています。
「第8夜・執着はものごとを悪くする」では、悪い時の見極めとして、客のツケへの請求の仕方について書かれています。
「第9夜・パッション(情熱)1年、セックス3年、頭の相性10年」では、恋が情熱的で一途である時期は1年で終わり、セックスの相性が良ければ3年は持つがそれでお終い。それ以上続くとしたら、頭を働かせていないと駄目です。
「第10夜・華麗なる愛人生活」では、飽きられてまた銀座に舞い戻ったホステスが案外多いようです。
「第11夜・夜の銀座のブランド戦略」では、ブランド力のある企業がやはり安心として、銀座の良さを伝えています。
「第12夜・お給料交渉の現場」では、「切り売り」と「日数契約」という銀座の賃金交渉術が書かれています。
「第13夜・七転び八起きの精神」では、客で、復活できた人と出来なかった人の違いについて書かれています。
「第14夜・オーナーママの憂鬱」では、資金繰りに苦しむママの実態が、生々しく描かれています。
「第15夜・お金にモテる人の「品格」」で、「お金は天下の回りもの」。自分の見栄や欲望のためにお金を使う人のところには、お金は貯まらない。お金を使う目的がはっきりしているところに、お金は留まりたいのではないでしょうか、と結んでいます。