第1993回

盛和塾《関東地区》塾長例会(於:東京・グランドプリンスホテル赤坂)

稲盛和夫氏が主宰する「盛和塾」の、関東地区塾長例会には、全国から820名の塾生が集っています。

塾長のお話の最近の流れは、御出身地鹿児島の偉大なる先輩、「西郷南洲翁(西郷隆盛)遺訓集からのものが続いています。本日も、地元鹿児島で行った講演を手直ししたものと断って、その中から「人間として正しいことをやる」という塾長の思考行動の原点の繰り返しでした。

南洲翁遺訓集1番目には次のことがかかれています。

廟堂に立ちて大政を為すは天道を行ふものなれば 些(ち)とも私を挟みては済まぬもの也。いかにも心を公平に操(と)り 正道を踏み 広く賢人を選挙し 能く其職任(た)ふる人を挙げて政柄(せいへい)を執らしむるは 即ち天意也。夫(そ)れゆゑ真に賢人と認むる以上は直(ただち)に我が職を譲る程ならでは叶(かな)はぬものぞ。故に何程国家に勲労(くんろう)有り共 其職に任(た)へぬ人を官職を以て賞するは善からぬことの第一也。官は其人を選び之を授け 功有る者には俸禄を以て賞し 之を愛し置くものぞと申さるる。

(訳)政府の中心となり、国の政(まつりごと)をするということは、天道を踏み行なうということだ。

だから、少しでも私心を差し挟んではならない。徹底的に心を公平にして正しい道を踏み、広く賢明な人を選び、その職務をちゃんと果たしていける人をあげて政治を執り行なわせる。これが天の意である。だから、賢明で適任だと認める人がいたのなら、すぐにその人に自分の職を譲るべきなのである。

国に対してどれほどの手柄があった人でも、その職をうまく務めることができない人に官職を与えて賞するのは一番よくないことだ。官職というものは、その人を選び、それに適任の人に授けるもの。

功績のあった人にはお金をあげて大切にすればよいのだ。

稲盛和夫塾長は、「敬天愛人」を座右の銘としています。天を尊び尊敬し、人を愛するという意味ですが、その深さその大きさその思いがわれわれと違うのです。魂の叫び、知識を魂にまで落として、愛・誠・調和を人間活動と経済経営でもって浄化純化し続けているのです。

「私心」を排し、「無私」と「公平」がリーダーの特質として欠かせないこと、つまりそれが身についていない人をリーダーにしてはならないというわけです。

また功績のあった人には「金銭」であがない、大切にすればいいので決してその地位につけてはならないというのです。

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